とんがりギャルゲー紀行 第100回:ラグナキュール

 新年明けましておめでとうございます。

 私事ですが、先日、ネネさんとお付き合いを始めました。カノジョとは紆余曲折あってこれで3度目の交際です。何度記憶を失くしても恋をする、浪漫あふるる関係です。

 はじまりはひっどいことになっちゃいましたけどね。告白を受け入れた瞬間に姉からLINEが来たせいで、ネネさんがフキダシ付きで喋ったみたいになっちゃいました。ちょうどホラー映画の話をしていたものだから、ネネさんの趣味と合致しちゃっているのも誤解に拍車をかけます。
 ちなみに姉からは「こんな顔してポルノ映画とかちんちんとか言うんだな」「あまり邪魔しないでおくから幸せになれよ」などとすっとぼけた祝福が届きました。ネネさんは怒っていいと思う。

 さて、そろそろゲーム紹介に移りましょうか。記念すべき第100回はこのタイトルです。

ラグナキュール

 初代プレイステーション用のリアルタイムバトル制RPGです。最初のセーブに10分近くかかるとか、初代PS用メモリーカードを15ブロックすべて使う鬼仕様だとか(後に2~3ブロックくらいしか使わないバージョンも出たようですが)、ポリゴンが荒いなどの難点もありますが、個人的には何度も遊んだ思い入れある一作。

 ストーリーをかなりざっくり説明すると、 遥か昔に人類が放浪の神々の加護を受けていた世界を舞台に「神さまをまた呼んで守ってもらおう」という人たち(内心で別の野望を抱く人もいますが)と、「いつまでも神に甘やかされてたらダメになっちゃうから自立しよう」って反対する人たちがぶつかる話です。
 攻略本によると、制作者はジェイムズ・P・ホーガンのSF小説『星を継ぐもの』に着想を得たとのこと。
 4つの国で開催される武闘大会「武神祭」の制覇を目指す主人公が、一度は予選落ちの憂き目に遭いながらも実力を示して周囲からの評価を覆していき、人の新たな未来を切り開く存在になる一種の成り上がりものでもあります。

 戦闘はリアルタイム制で、連打で連続攻撃をビシバシ打ち込んだり、投げや魔法で敵を巻き込みまくることができちゃいます。プレイヤーのスキル次第では格上とも渡り合えますよ。エンカウントを増減する消費アイテムがあるので、レベル上げも戦闘回避も楽ちん。主人公の戦闘タイプは3種類から選択可能で、各種ステータスの成長を促す装備が豊富なので育成方針を考えるのも楽しいです。

 で、この作品の特徴はといえば、前述のリアルタイムバトル、名曲揃いのBGM、劇団の協力を得て作られた人物のモーションなど色々ありますが、とんがりギャルゲー紀行としては恋愛含むキャラクター描写の多さを推したいですね。

 必ず仲間になるのは1人だけでヒロイン候補含む他の仲間候補は勧誘しないと主人公の旅に加わりませんが、連れ歩くとイベントが格段に増えますし、ストーリーや会話中にリアクションして盛り上げてくれます。仲間に限らずモブキャラクターもドラマを持っているというか、魅力的な人物が多くて見ていて楽しいですね。

仲間にするかは基本的に選択肢で決まる

 第2部の最終ダンジョンではかつての仲間候補らと戦う展開もあるため、好きなキャラクターを敢えて仲間にしないのも面白いかも。ちなみに仲間がいっぱいいる状態で最終ダンジョンに挑むと、仲間候補の代わりにモブ兵士が徒党を組んでやってくる形になります。

 ストーリー前半では武神祭参加のため、後半では遺跡を攻略するため4つの国を巡るのですが、ただあちこちいって戦うだけではありません。運命の異性に会えるとの言い伝えがある迷路を仲間と彷徨ってみたり、想いを伝える花を女の子に渡して反応を楽しんだり、ムコ選びテストに参加して民家の奥のダンジョンに単身潜る展開も待っていたり、女体化して女湯に潜入したりとイベントが豊富で単調さを感じさせない内容となっています。一度到着した国は一瞬で行き来する手段もありますし、プレイヤーを退屈させたり不便を感じさせないよう配慮されている感じです。

 想いを伝える花はヒロイン候補だけでなく非ヒロインの少女にも渡せますが、彼女は意図を理解せずにお花を食べちゃいます。ちなみに美味しくないそうですよ。

 ネタバレしちゃうと仲間のひとりにタイムスリップしてきた主人公の子供がいるため(続編で明かされる情報ですが)、主人公に嫁ができる未来は確定しているんですよね。恋愛描写の多さはそのためかも? 嫁の候補は3人いて、好感度の管理をしくじると第3部で離脱するヒロインも出るので注意が必要です。

 個人的には最も好きなRPGのひとつなので、興味を持っていただけたなら是非プレイしてみて欲しいです。当時はメモリーカードを埋め尽くすタイトルを人にすすめるわけにもいかずに1人で2人対戦していましたが(2人対戦の戦績が仲間になる条件となるキャラクターがいるため)、PS2のメモリーカードならブロック数が問題にならないのでおすすめしやすくなって嬉しいです。

 ついでに書いておくと、攻略本はファミ通のものがおすすめ。Vジャンプのものも読みものとしては面白いのですが、袋とじまで用意しておいて「この先は自分の目で確かめてくれ」みたいなことが書いてあったりと情報の密度は薄い印象です。

 さて、それでは今回はこの辺で。最後に筆者の推しヒロイン・ヒノカの画像をちょいと置いておきますね。

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